冬の時期にバイクを活用するメリット
冬のツーリングには「美しい景色を堪能できる」というメリットがあります。
空気中には水蒸気が含まれており、これが微小なゴミや塵と結びつくと水滴になり、光の乱反射を引き起こしてしまうのです。
気温が低く乾燥しやすい冬期は空気中の水分量が減少するため、湿度の高い時期と比較して光の乱反射が少なく、いわゆる「空気が澄んでいる」という状態になるため、遠くの景色までよく見ることができます。
「温かい食事や温泉などを堪能できる」というのも、冬にバイクを運転するメリットと言えるでしょう。
冬期は長時間ツーリングをすると、体が冷え切った状態になります。
そこで、喫茶店やSAなどに立ち寄り温かい飲み物や食事を堪能するというルーティンを楽しんでいるライダーは少なくありません。
また、地方の温泉宿に立ち寄って足湯や露天風呂などを楽しむという人もいます。
もちろん夏の時期でも温かい食事や温泉は楽しめるものの、体の奥から温まるという感覚が好きな人には冬期のツーリングがおすすめです。
冬のバイク運転に伴うデメリット
冬に運転するライダーの悩みといえば「寒さ」でしょう。
冷暖房が利用できる自動車とは異なり、バイクを運転する際には体を保護するものがありません。
そのため冬の寒さがダイレクトに体へ伝わり、徐々に体力を削っていくのです。
手足の表面が冷えて感覚がなくなり、アクセルやクラッチ、ブレーキのコントロールを誤ってしまうというリスクもあります。
そのため、冬の時期はバイクに一切乗らないという人も少なくありません。
「路面の状態を気にしないといけない」というのも冬のバイク運転に伴うデメリットです。
冬場は雨が降った翌朝に路面が凍結する、いわゆる「アイスバーン」になることがあります。
その状態に気付かず走行すると、ブレーキが効かなかったりタイヤがグリップを失ったりして転倒のリスクが非常に高くなるのです。
また、雪が積もった道路を走行する場合にも、スリップしたり轍にハンドルを取られたりといった危険があります。
そのため、降雪量が多い地域に住んでいるライダーは冬期になるとほとんどバイクを運転しません。
冬に運転する際の注意点
1つ目のポイントは「防寒対策をしっかりすること」です。
体温の低下は事故のリスクを高めますから、短距離の移動であっても温かい服装を心がけるようにしましょう。
体が冷えてきたと感じたら、コンビニエンスストアなど温かい場所へ行って休息を取ることが大切です。
また、屈伸やスクワットなどを少し行うことで体内の循環を良くして体を温めることもできます。
2つ目は「タイヤを温めること」で、タイヤは表面温度が高くなるとグリップ力がアップします。
ですから、出かける前に慣らし運転をしておくと安心です。
こうした特徴をしっかりと把握して、冬場も安全に運転しましょう。