バイクの重量について

重量

バイク選びで足つきと同じく気になるのが重量です。
重いバイクは取り回しや引き起こしが大変なので、できるなら軽めのバイクを選びたいのではないでしょうか。
今回はバイクの重量について解説します。

乾燥重量と装備重量

一昔前は、ガソリンやエンジンオイルなどを抜いた状態の重量を指す乾燥重量が主流でした。
軽ければ軽いほど高性能に見えた時代だったため、バッテリーを外しブレーキオイルまで省いた重量で記載したバイクも出回り始める事態に。
そこでメーカーはガソリン満タンの重量「装備重量」で表記を統一しました。現在の国産車はすべて装備重量で記載されています。

重量による走りの違い

一般的に軽いほど加速時の負担が少ない、取り回ししやすいというメリットがあります。
一方、重いバイクは加速の負担は大きくなりますが、走行時の安定性が高くなるため、長時間走行や風による負担が軽減します。
重量の影響を受けやすいのはコーナリングではないでしょうか。重いバイクは車体も大きいためコーナリングで遠心力を受けやすく、旋回速度が低下しやすくなります。
反対に軽いバイクは旋回速度を維持しやすくなっています。

ブレーキングの違い

車体が重いほどブレーキをかけて停まるまでの距離を指す制動距離が長くなります。
しかし、最近のバイクはABSや前後連動ブレーキなどアシスト機構によって安全が高められているため、必ずしも軽いバイクより制動距離が長くなるとは限りません。

今のバイクは重い?

昔のバイクに比べて重くなったのは仕方のないことです。現在のバイクは排ガス環境規制に適合するため構造のシンプルな2ストロークエンジンがなくなりました。
さらにパーツが重くなり、ABSのような機能を装着する義務があるため、重量増は避けられません。
ホンダCBR250RRの場合、1994年のモデルは乾燥重量143kgでしたが、2017年に復活したモデルは装備重量が165kgになっています。
20kg以上も重くなったように見えますが、1994年のモデルは装備重量が157kgなので、極端に重くなったわけではありません。